トゥィンゴを走らせるのでしょうか?
差出人 : 南部辰雄 <landscape@n.email.ne.jp>
宛先 : Dear my friends
送信日時 : 2000年 5月 13日 土曜日 7:20 AM
件名 : トゥィンゴを走らせるのでしょうか?

昨日は通信環境が悪く
パスワードが認識されなかったりで
メールの送受信ができませんでした。
毎日打っていたので
どうしたことかと思われた方も在るかもしれませんが
とりあえず生きています。

気になっていたことがあります。
ぼくは無神経にも
この旅行のチケットをご手配いただいた杉山さん、
彼女をご紹介いただいた森さんに
BCCでメールを送信しながら、
パリでの呼び寄せ便の話など書いてしまいました。
これは商道徳に反していると反省しています。
この場を借りて非礼をお詫びいたします。
しかしながら、同時にこういった現実があることに、
溜息が出てしまいます。

さて、昨日からの僕の行動は、
ポルトリガトのCasa de Daliからはじまり
フィゲラスのダリ美術館
ラ ぺラの Castell Gala Daliまで
(ダリ美術館のパティオにて)
ダリ詣で、3点セットをこなしてしまいました。
彼の姿形や、奇行、そして立体系の作品だけを見ていると
名古屋のアーティストのM氏に似ていたりもしますが
桁違いであって欲しいと僕は思います。
でなければ、
こんな遠くにまでやってきたことがアホらしくなります!
それはそれとして、ダリ様の平面の作品を見ていると
小池君を感じさせたりして、
彼はそうですね、ずっとぶっ飛びつづけるのかな?

ダリ様はすごいと思いながら、
僕にはあれだけの好奇心も
あふれんばかりの想像力も、
そして、持続力もないなっと
ちょっとシオシオノパーになってしまいました。
ただ、何処を見ても、
ダリ・ガラ・ファウンデイションの整備がよすぎて
生のオーラの痕跡にさえ出会うことが出来なかったと
言わざるを得ません。

今日の午後は荒れてしまいました。
ゆかりには申し訳ないことをしたと思っています。
しかし この後の約1週間のことを思うと
僕は不安と、この無計画さに潰れそうになるのです。
アンダルシアをまわるには移動の距離がありすぎ、
マドリッドに直接入るのは
この旅行の意味がなさすぎます。
今晩は、バルセロ−ナ郊外の
4つ星のアメリカンタイプのホテルに入り、
冷蔵庫のシャンパンをひとしきりあけているのですが、
明朝、何処へ向かって走るのか?
この後、何処を目指すのか?
何も決められず、
不安と不機嫌の嵐が
僕の頭の中を廻っているのです。

この旅行は、
土地のオーラを見つけられたら、
それをフィルムに焼き付けて持ちかえる、
と言うのが僕の心づもりでした。
土地のオーラはいまだ見えず
土地のオーラを感じる力が僕にあるのか
僕は自信を失っています。
人の持っているオーラについては、今回は考えていません。

パリで思いました・・・
人の持っているオーラを旅行者の立場、
旅行者の身分で記述するには、
今回の旅で持って来ている機材、装備はむいていないと・・・
次にパリに来るときは
35ミリの機動性の在る軽い機材
嫌いな呼び名ですが、
キャンデットフォトの方法が出来る装備が必要かと思いました。

さあ、明日僕は何処に向かって、
トゥィンゴを走らせるのでしょうか?

スペインの何処かから・・・
南部辰雄
Tatsuo Nambu from VAIO mobile
landscape@n.email.ne.jp
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シンガポール、チャンギ空港から

トゥィンゴを走らせるのでしょうか?