祭りの撮影に向かう道すがら、
工事中の高速道路で面白い光景を見つけた。
しかし、車は止めず、写真は撮らず。
力(感動力)をためている?
いや、感動の「しきい値」が上がっている!
つまり、「それしきのこと」では、好奇神経が勃起しないのである。
加齢のせい?はあるだろう。
いろんなことを、たくさん見聞きし、初めての驚きというのが少なくなった。
土曜・日曜と、この10年余り続いている「お祭り」のポスター撮影。
その町には五台の山車があり、毎年撮るべき山車を一台づつ巡送りしているのだが
すでに、二巡はしている。
この仕事を始めたころは、パノラマカメラを使ってみたり、
4X5の広角カメラを使ってみたり、
レンジ・ファインダーカメラを使ってみたり、
毎年、楽しみながら工夫したものだったが
さすがに この2〜3年、モチベーションが保てなくなった。
余談だが、花火の撮影も毎年ある。
花火にも、少しづつ流行など、あるのだろうが、
スチルフォトにしてしまえば、どこが違うの?という感じも否めない。
この数年は、前景に山車などを入れて撮ろうと
それなりに「頑張って」いるのだが
山車の位置と花火の上がる方向は、花火が上がり始めるまで読めない状況。
花火が上がり始めるころには、人並みがいっぱいで「好位置」に移動もままならず
花火のスウィートタイムは、20分ほど
相当「リスキーな仕事」をしている
・・・もっとも、その年失敗したら、
「昨年の花火の写真」を使ってもらうつもりではあるが。
さて、余談というのは
花火の撮影にデジカメは向いていないということだ。
えっ?とお思いの方もいらっしゃるだろう。
少し専門的な話になるが、
デジカメというやつは、数秒を超えるような長時間露光をすると
ノイズという白い点が星空のように写ってしまう特性がある。
それをキャンセルする仕組みは、カメラに内蔵されているのだが
露出にかかった時間と同じ時間、処理にかかるのだ。
花火の撮影というのは、普通バルブといってシャッターを開きっぱなしにし
レンズの前を黒い紙などで覆い、「ここぞ」という花火が上がると、
その花火が消えるまでの2〜3秒間、覆いをとって火花の光跡を撮影
そんなことを 花火3〜4発(数はご自由に!)、繰り返して一枚の写真を撮る。
長時間露光(光跡撮影)と、多重露光の組み合わせのようなものなのである。
一枚の写真を撮るのに、ざっと10〜20秒はかかることもしょっちゅう。
つまり、10〜20秒かけて撮り終えた後、カメラは同じ時間かけてノイズ処理をしている。
もちろん、バッファといって、一時記憶メモリーがあるので
次の写真はすぐ撮れるのだが、バッファ容量には限界があり
一枚の写真を処理するのに、20秒も30秒もかかっていたのでは
すぐに、いわゆるバッファフルの状態になってしまう。
いい気になって、バンバン撮っていると、
肝心な時に、シャッターが切れないという事態に遭遇するのだ。
昨年「嫌というほど」思い知ったので、今年は、バッファの開放状態を見ながら
「待ち」を入れた、
今年の花火写真、まぁまぁの出来だったので
こんなことを書けるのだが、
花火撮影をデジ一眼で撮ることはお奨めできない!
ちょうど、花火のシーズンが始まろうとするこの時期、
いいタイミングのアドバイスでしょ?
どうも、BreezeBrowserを使いこなせていないという、某氏へのアドバイスを兼ねて
BreezeBrowserという、南部のPCワーク必須のソフトについての話です。
以下のURLで日本語の解説・使用方法は読めますが
http://kazutoku.maxs.jp/BB/contents.htm
ここでは、南部流の使い方を解説してみました。
ただし、PC専用、英語版のみのシェアウェアです・・・値段はたいしたことありません。
南部はライセンスを5本ほど買い求め、
主だったクライアントに再配布したぐらい、リーズナブルです。
納品先が、このソフトを使ってくれていると「とっても楽」なのです。
まずは、ノーマルバージョンとプロバージョンの違い
ほとんどの機能は同じ、だと思いますが
プロバージョンでは、2〜4の任意の画像を大きな画面で比較、タグ付けすることが出来ます。
拡大縮小・スクロールともに、各画面連動します、田の字配置、縦割り、横割りも選択できます。
ノーマルバージョンの場合はctl+Bで、ピクセル等倍表示を行えますが、
複数画面同時比較が出来ませんし、遅いです。
タグ付けを五段階のランクでもできますね、僕はその機能を使ってませんが。
ただし、プロバージョンをWIN2000で使うと、日本語のフォルダ名を表示できないことがあります。
BreezeBrowserで南部がよく使う機能。
左のフォルダーツリー上で、フォルダの作成/削除/リネームをします・・・右クリックが便利です。
TIFはもちろん、フォトショップの16ビットファイルも
レイヤーつきのPSDも表示できますし
ほとんどのデジカメのRAWデータも表示可能です。
僕の場合、ウィンドウズでは一般的にファイル・フォルダ操作をする
エクスプローラ(マックでいえばファインダ)の代わりに使っているといっても過言ではありません。
撮影後まず、
データのあるCFから適当なフォルダに、データを移動します(コピーも可能)。
その後、不要な画像を削除
この際、ファイルメニューにあるプレファランス(初期設定)で
画像をデリートした場合、ゴミ箱(リサイクルビン)に移さず、
deleatedファルダを作成し、そちらに移すという設定にして在ります
・・・確認アラートは無しに設定。
不要画像を棄てた後の画像をすべて選択、ツールメニューからバッチ・リネームを選び実行します。
そのウィンドウでは、既定の設定がいくつか在りますが
リネーム方法のテキストボックスを、適当に書き直した(たとえば、xxx_%nなど)後
カスタム1〜3を選び、その方法をカスタムとして保存します。
元のファイル名をいかす場合、%[n-m]と打ち込むと
元のファイル名のn番目から、m番目までを表示するという意味になり
IMGとかの余分な文字をカットすることも、ファイル番号の4桁が長すぎる場合も簡単に出来ます。
%nは連番を意味し、始まりの番号・桁数などを指定できます。
フォルダにリネームを済ませたファイルがある場合、その続きという設定もありますが
こちらは、煩雑になるので、あまり使っていません。
バッチ・リネームで気をつけなければならないのは、
フォルダに画像を追加し、元からある画像もすべて選択し、連番を付け直す場合
はじめに連番をつけた後に、削除したファイルなどあると
はじめに付けた番号と変わってしまいます、
はじめにつけた番号で外に公表した後だと
番号違いのトラブルの元になります。
連番設定では、元ファイルのアルファベット昇順、数字昇順、
EXIFデータから読んだタイムスタンプ順などが選択できます。
僕は、特に理由のない場合、タイムスタンプ順を使っています。
複数のカメラで撮ったデータを連番にする場合、カメラごとにまとめたい時は
アルファベット、数字昇順を利用すると、
カメラ固有番号から、続き番号にまとめてくれるでしょう。
さらにスライドショーを使った写真選びのチップスをひとつ
タグ付けを活用し、editメニューで
タグをつけたものを選択とか、選択したものをタグ付けとか、選択を反転とか可能です。
そして、選択した画像(すべてを選択でも可)で、スライドショー(ctl+S)をします
(複数画像の選択方法は、sift,ctlを使ったウィンドウズの標準的なルールと同じ)、
スライドショーは始まったら、矢印キーを利用して
順送り(→)、戻り(←)、タグ付け(↑)、タグはずし(↓)をすると、とても便利・快適な
デジタルライトボックスになります。
ショートカット・キーは忘れましたが、
「タグ付けした画像のみを見る」というコマンドもあったと思います。
http://kazutoku.maxs.jp/BB/help8.htm
以上のURLで、ショートカット・キーをまとめたページを見るだけで多くの機能がわかります。
次によく使う機能が、HTML(ウェブ・ページ)自動生成です。
南部はこれで作ったウェブ・フォト・ギャラリーを
写真選択のためのツールとして、まず納品、またはネットにアップします。
このコマンドはTOOLSメニューの一番下にあります。
肝は、セッティング(メインイメージやサムネイルの大きさ等)を適当に作りカスタムにすること。
テンプレート(デフォルトでも、うまく出来ています、デザインもいい!)を使いこなすこと。
(BBをインストールした場合、¥C/プログラムフォルダ/Breeze/Templateフォルダの中にあります)
各種テンプレートの、index_template、fullsize_template 、humbnail_template、を
GOLIVE、ドリームウィーバーなどのHTMLオーサリングソフトで開き
カスタマイズ(少なくとも、エンコードをシフトJISにかえる)すると、使いやすくなります。
南部が改造したテンプレートがあれば、以下のようにするとグーかも?
BBをインストール後、プログラムフォルダ/BBフォルダ内の
オリジナルのテンプレートフォルダ内にコピーしてください。
同名のものは上書きしてください、
標準では入っていないフィルム・ストリップ・スタイル
(ビュアーでスリーブに入ったポジを見ている感じ)や
DSMI+original
(サムネールから2段階にリンクし、オリジナル画像をダウンロードできる設定=実画像の納品に便利)
というものもあります。
自分でイロイロなテンプレートを試してみると、いいでしょう
・・・その際は、2〜3画像を選択してHTML自動生成を試すと時間の節約になるし
Reuse existing imagesというチェックボックスにチェックをいれると、
いちいち画像を作り直しませんので速く見られます。
さらに、画像数が多くサムネールが何ページにもわたる場合は
index.htmを開いた段階で、表示=ソース表示をし
テキスト中間ぐらいにあるにあるrow(横列)とcolumn(たて列)の数字を、
適当(普通は大きく)に変えて、保存してやると
ページ数が少なくなり、見やすくなります。
HTML自動生成のページにあるWatermarkも、なかなか使えますので、ぜひお試しください
・・・・後述のPROOFコマンドの中にもあります。
EXIFデータ編集とかぶるのですが、各画像にctl+Eで、コメントを書き込んでおくと
HTMLページに反映させることも可能です。
(写真の近くに、任意のキャプションを表示など)
テンプレートの編集で、いろいろ出来ます、決められたtext(以下を参照)をで囲んんで設定します。
http://kazutoku.maxs.jp/BB/help5.htm
URLs and file informationを参照してください。
Toolメニューのproofsも、一括リサイズとか、USM処理、ファイルフォーマット変換
さらにはカラースペースの変換など
フォトショップのバッチ処理より使いやすいと思います。
何より、同フォルダ内で選択した画像に対してのみ実行できますので
フォルダにまとめなければならない=フォトショップ・バッチ処理より便利です。
このPROOFSの中に、先ほど書きましたように
一括で「透かし(マークなどの画像も可)」を入れる設定もあります。
もちろん、位置・透明度・色などは、自由に設定可能です。
透かしについては、普通は著作に関する情報などを入れるのが一般的ですが
南部は、@file@といれて、ファイル名を入れるようにしています。
デザイナーがアタリに使う際、
ファイル名を変更していても、オリジナルのファイル名を推測しやすくなります。
残念ながら、@caption@といれても、日本語のキャプションは、文字化けします。
fileメニューのpage_setupも、昔はべた焼きに良く使っていましたが
フォトショップのコンタクトシート2の方が
カラーマネージメントになじんでいるので、最近は使っていません。
BBのRAW現像では、ハイライトのとびを抑えたコンバイン現像というのが可能ですが
南部はSILKYPIXを使っているので、BBでRAW現像をすることは最近めっきりありません。
そのかわり、Silkyで現像する予定のRAWファイルを
BBを使って、「現像予定」というフォルダに(コピーで)まとめてから
Silkyでそのフォルダを開くようにしています。
Silkyの動作が軽くなりますし、Silky上で写真選びをする必要がなくなります。
http://www.isl.co.jp/SILKYPIX/japanese/product/index.html
以上、思いつくまま、僕自身の記憶の整理もかねて書いてみました。